博多ラーメン

　東京の生活にすっかり馴染んでしまって、博多弁さえほとんど使わないような僕でも、博多ラーメンにだけは郷愁を感じる。

　「福岡の人間がこっちに来て遅かれ早かれ必ずやることと言えば、食べれる博多ラーメン屋を探すことだ」と言ったら語弊があるだろうか？少なくとも僕はやった。僕より２年遅れで上京してきた友達もやった（と思う）。そして、程なく挫折した。

　先に言っておくと、僕は東京のラーメンは好きだ。御茶ノ水の「さぶちゃん」とかは結構感動したし、近所だと中通り（高円寺駅北口を左に行った阿佐ヶ谷の方に向かう通り）にある「田ぶし」とかは普通によく行く。田ぶしはいわゆる青葉系のラーメンだけど、僕は青葉より旨いと思う。中野にはラーメン屋は多いけど、大勝軒とかも僕はそんなにピンとこない。どうも有名店というのはいつも納得いかないと思うのは僕だけだろうか？

　何にせよ、東京のラーメンは東京のラーメンで僕は好きだ。めんまの文化ってのは、やっぱりしょうゆの世界だなぁと、さぶちゃんに行った時痛感したもんだ。

　それで博多ラーメンの話に戻るけど、こっちにある博多ラーメンの店でよく行く所というのは７年住んだ今でも１軒しかない。それは東高円寺の近くにある「ばりこて」という店で、ここはそこそこちゃんとした博多ラーメンを食べさせてくれるのでたまに行く。他はほとんどアウトだった。

　そもそも博多ラーメンなんて４００円で替玉５０円の世界なわけで、そこからやっぱりもう根底が違っちゃってる気がする。値段は東京だから妥協するとしても、こう何度も足を運びたくなるような魅力のある店は少ないと思う。銀座に「やまちゃん」が来た時は期待したけど、結局いまいちだった。「一蘭」や「一風堂」は俎上に載せるまでもない。

　と言うわけで先月地元に帰った時は、結構行ってきました。やっぱり近所にないとね。写真は「元祖（長浜屋）」です。元祖は定番として、個人的には学生の頃よく行ってた西新の「味一番」が好きですね。