不吉じゃない夢はない

shimizu_h2005-09-14

 徹夜をして朝の何時に眠ったのか覚えてない。ぐっすり眠れるだろうと思いながら眠りに落ちたが僕は夢を見た。それも三つも。


 最初の夢。僕は飛行機の胴体部分を作っていた。僕の両側にも飛行機を組み立てている男たちがいて、それは僕の同僚に似ていた。3人は競争のように作業を進めている。作業は僕だけ遅れ続けた。遅々として作業は進まなかった。それは僕が要領が悪いと言うより、僕の中に何かを組み立てて、積み上げていくという意思が欠けているからだ。誰かが怒鳴る声が聞こえる。やがて僕は周回遅れになって、笛か何かの合図で作業は終わってしまった。制限時間が過ぎたのだ。


 二つ目の夢は覚えていない。


 三つ目の夢。僕は病院にいた。そこは学校のようでもあった。あるいはその両方だったのかもしれない。誰かが「あなたはここにいる人たちほど悪くはないのに」と言った。僕もその通りだと思った。
 最初歩いていると中学校の同級生を多く見かけた。彼らのたいていは自分の世界に引きこもるタイプの人間だった。彼らはここにいて当然だと思った。
 しかし、さらに歩いていると大学の同級生を見かけるようになった。他にも僕の知っている人間が多くいた。みんなこの場所に何の疑問もなく馴染んで、ここでの生活を楽しんでいるように見えた。
 ふと僕は、僕はある思いに囚われた。あるいはここにいないのは僕だけなのかもしれない。